給水管の種類

2022年11月25日 12:55
カテゴリ: 水道の豆知識
水道の仙人

給水管の種類

給水管には、材質により分類された硬質塩化ビニルライニング鋼管、ステンレス鋼管、銅管、ダクタイル鋳鉄管、硬質ポリ塩化ビニル管、ポリエチレンニ層管、架橋ポリエチレン管、ポリブテン管などの管種が使用される。給水管に用いられる各管種に関する事項は、次のとおりである。

硬質塩化ビニルライニング鋼菅

硬質塩化ビニルライニング鋼管は、鋼管の内面に硬質塩化ビニルをライニングした管で機械的強度が大きく、耐食性に優れている。
硬質塩化ビニルライニング鋼管の耐熱性を向上させたものが、耐熱性硬質塩化ビニルライニング鋼管である。
この管の用途は、給湯・冷温水などであり、連続使用許容温度は85℃以下である。
硬質塩化ビニルライニング鋼管の切断及びねじ切りに当たっては、ライニングされた塩化ビニル部分への局部加熱を避けることや内面にかえリが出ないようにする必要がある。

ステンレス鋼菅

ステンレス鋼管は、鋼管と比べると特に耐食性に優れている。
また、劉度的に優れ軽量化しているので取扱いが容易である。
ステンレス鋼菅を加工した波状ステンレス鋼管は、変位吸収性を有してしているため耐震性に富むとともに波状部において任意の角度を形成でき、継手が少くなくてすむ等の配管施工の容易さを備えている。

銅菅

銅管は、アルカリに侵されずスケールの発生も少ない。
また、耐食性に優れているため肉薄化しているので軽量で取扱いが容易である。
しかし、有離炭酸が多い水には適さない。
軽量で柔軟性があり耐寒性能があることから寒冷地の配管に多く使われている。

銅管には、硬質銅管と軟質銅管がある。
軟質銅管は現場での手曲げ加工が可能であるが、硬質銅管は現場での手曲げ配管には適していない。

ダクタイル鋳鉄管

ダクタイル鋳鉄とは、鋳鉄内部の黒鉛を球状化することにより、延性を向上させた鋳鉄をいう。
ダクタイル鋳鉄を用いたダクタイル鋳鉄管は、配水管などに使用される。
ダクタイル鋳鉄管の接合は伸縮可とう性があり、管が地盤の変動に適応することができる形式のものが用いられる。

硬質ポリ塩化ビニル管

硬質ポリ塩化ビニル管は、難燃性であるが熱及び衝撃に比較的弱い。
管に傷がつくと破損し易くなるため、外傷を受けないよう取り扱う必要がある。
耐熱性硬質ポリ塩化ビニル管は、硬質塩化ビニル菅の耐熱性を向上させたもので、90°以下の給湯配管に使用できる。
この管は金属管と比べ温度による伸縮量が大きいため配管方法等によってその伸縮を吸収する必要がある。
また、硬質ポリ塩化ビニル管は、有機溶剤、カソリン、灯泊等に接すると管に浸透し、管の軟化・劣化や水質事故を起こすことがあるのでこれらの物質と接触させてはならない。

架橋ポリエチレン菅

 架橋ポリエチレンとは、高分子であるポリエチレン分子を架橋反応させることにより、分子構造を網目構造とすることで、物理的性質を改善させたポリエチレンをいう。
架橋ポリエチレンを用いた配管を架橋ポリエチレン管という。
架橋ポリエチレン管は、耐熱性・耐寒性及び耐食性に優れ、軽量で柔軟性に富んでおり管内にスケールが付きにくく流体抵抗が小さい等の特長を備えており、さや管ヘッダ工法や先分岐工法において使用されている。
架橋ポリエチレン菅は、有機溶剤、ガソリン、灯油等に接すると管に浸透し、管の軟化・劣化や水質事故を起こすことがあるのでこれらの物質と接触させてはならない。

ポリエチレン二層菅

ポリエチレンニ層管とは、材質と性質の異なるポリエチレンにより、二層構造になっている配管をいう。
ポリエチレンニ層管は、有機溶剤、ガソリン、灯油等に接すると管に浸透し管の軟化・劣化や水質事故を起こすことがあるので、これらの物質と接触させてはならない。

ポリブデン菅

ポリプテン管は、高温時でも高い強度を持ち、しかも金属管に起こりやすい侵食もないので温水用配管に適している。
なお、この管は架橋ポリエチレン管に比べ、菅に傷がつきやすく、運搬や施工に際して取り扱いに注意が必要である。

ポリブデン菅は有機溶剤、ガソリン、灯油等に接すると菅に浸透し、管の軟化・劣化や水質事故を起こすことがあるのでこれらの部質と接触させてはならない。

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