
水道の基礎知識メータ設備集合住宅・商業施設
水道メーターは検定満期ごとに取替えが必要です。集合住宅や商業施設では、取替え時の断水や漏水事故を最小化するためにメーターユニットやメーターバイパスユニットが採用されます。本稿では両者の役割・構造・メリット、採用シーンや運用のポイントを分かりやすく整理します。
・メーター本体と前後弁、逆止弁、継手などを一体化したユニット。
・集合住宅の各戸メーターで普及。取替え作業が容易だが、作業中は断水になります。
・漏水事故防止(閉止手順が明確)・作業時間短縮に有効。
・メーター本体の迂回(バイパス)ラインを備えたユニット。
・取替え時にバイパス側で通水できるため、断水せずに交換が可能。
・親メーター(全館計量)や直結増圧方式など、断水影響が大きい建物で採用。
・メーターユニット:止水弁 → 逆止弁 → メーター → 止水弁 の直列構成。
・バイパスユニット:主系(メーター経路)とバイパス系(バルブ付)の二系統。
・誤操作防止のため、施錠ハンドルや封印を併用する仕様が一般的。
・メーターユニットで十分なケースが多い。
・短時間断水の告知で対応可能。
・全館断水の影響が大きい。
・バイパスユニットで通水維持し、営業・居住への影響を回避。
・メーター前後の直管長・ストレーナ有無。
・逆止弁の方向・作動確認。
・バイパス弁の施錠・封印。
・保温・防露・防錆。
・点検スペースの確保。
・短時間断水の許容とコスト重視。
・構成がシンプルで点検容易。
・親メーター/商業施設/医療施設など断水影響が大。
・連続給水性・保守性を重視。
メーターユニットは取替えの簡便化、メーターバイパスユニットは断水回避と連続給水が最大の強みです。建物用途・断水許容度・保守計画を踏まえ、最適な計量設備を選定しましょう。

