ウォーターハンマーの防止方法

2022年11月16日 12:58
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ウォーターハンマー(水撃作用)の防止方法|原因・リスク・対策を専門家が解説

水道の基礎知識配管保全騒音トラブル

ウォーターハンマー(配管の水撃作用)完全ガイド

蛇口を急に閉めた直後の「ガンッ」という衝撃音や配管のビリつきは、ウォーターハンマー(水撃作用)が疑われます。 本稿では原因と仕組み、起きやすい場所、放置リスク、家庭でできる予防、減圧弁・アレスター(水撃防止器)・エアチャンバーなどの対策を、実務目線でわかりやすく解説します。

1. ウォーターハンマーとは?

ウォーターハンマーとは、水の流れが急に止められたり方向を変えられたりすることで発生する「水撃作用」です。 蛇口を急に閉めたときの「ガンッ」という音や、壁の中で響くコンコンという音がその現象です。

・流れが止まると運動エネルギーが圧力波に変わる

・圧力波が配管内を往復し、音や振動として現れる

・給湯器側では熱膨張による圧力変動も影響する

2. 起きやすい場所

戸建住宅で多い箇所

・洗濯機の給水(電磁弁が急閉)

・キッチン・洗面のシングルレバー水栓

・トイレタンクのボールタップ

・屋外立水栓やホースリール

集合住宅・店舗で目立つ箇所

・共用立管の高水圧区間

・厨房の電磁弁付き機器(製氷機・食洗機)

・天井裏など固定が甘い配管部分

3. 主な原因

水圧・止水・配管の状態

・水圧が高すぎる、または夜間に上昇している

・単式ボールタップや電磁弁が急に閉まる

・配管が固定不足で揺れやすい

4. 放置リスク

・継手やナットの緩み → 水漏れ

・銅管のピンホールや金属疲労

・バルブ・電磁弁の早期劣化

・生活騒音トラブルの原因

5. 防止・改善のポイント

まずできる予防

・蛇口を急に閉めず、ゆっくり止める

・夜間に異音がする場合は水圧を調整

・配管固定金具の緩みを点検する

6. 本格対策

ウォーターハンマーを根本的に防ぐには、以下のような設備改善が効果的です。

・減圧弁で水圧を安定化させる

・アレスター(水撃防止器)を取り付ける

・複式ボールタップへの交換

・配管の固定・支持を強化

【要点まとめ】
・ウォーターハンマー=水流停止時の衝撃音
・主な原因:高水圧・急閉・固定不足
・改善策:減圧弁・アレスター・複式ボールタップ・固定強化
・異音が続く場合は専門業者に点検依頼を

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ウォーターハンマーの防止方法を知って手を振る水滴マスコットのイラスト
ウォーターハンマーの修理に向かう為に作業車に乗る水滴マスコットのイメージイラスト
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