水道の基礎知識キッチン設計寸法とモジュール
キッチンの設計寸法には、建築全体の基準寸法が大きく関係しています。
日本の住宅では尺貫法(しゃっかんほう)を基準とした910mmモジュールが広く使われており、間取りや窓の位置、キッチンのレイアウトにも影響しています。この記事では、キッチンの基本的なサイズ規格や、一般的なシステムキッチンの寸法構成、設計時に注意すべきポイントを解説します。
日本の建築物は、伝統的に尺貫法(1尺=303mm)をもとに設計されており、910mm(3尺)を1単位とする「910モジュール」が標準です。
このモジュールを基準に、間取り・壁の位置・窓幅・ドアのサイズが決まるため、キッチン空間の設計にも直接関わります。
・和室1間(いっけん)=1,820mm(910mm×2)
・壁厚や設備寸法も910mm単位で調整されている
・キッチン間口(横幅)は、このモジュールの倍数で構成されるのが一般的
国産システムキッチンの多くは、設置スペースに合わせやすいよう150mm刻みでモジュール化されています。
高さ・奥行きも標準化されており、ユニット単位で組み合わせることで効率よく設計・施工が可能です。
項目 | 寸法の基準 | 備考 |
---|---|---|
横幅(間口) | 150mm刻み | 例:1800mm・2100mm・2550mm・2700mmなど |
高さ | 50mm刻み | 標準:80cm/85cm/90cm(身長に合わせて選択) |
奥行き | 50mm刻み | 標準:60cm〜65cmが主流 |
システムキッチンは規格化されているため、150mm単位から外れる特注サイズを希望すると、割高になるか対応できない場合があります。
mm単位で設計できるのはオーダーキッチンのみで、既製システムではユニットの寸法調整に制限がある点に注意が必要です。
最も多く選ばれているのは幅2550mm×高さ850mm×奥行き650mmのI型キッチン。
これは、910mmモジュールの3倍である2730mmの壁内寸にちょうど収まるため、設計上の効率が良く、収納・調理スペースのバランスも取りやすいサイズです。
・間口2550mmは、ワークトップ・加熱機器・シンクの配置がしやすく標準的
・間取り上、壁間2730mmのキッチン空間にぴったり収まる
・奥行き650mmは使いやすさと収納性のバランスが良い
モジュール寸法を理解しておくと、リフォームや新築の際にムダのない空間設計が可能になります。収納や家電の配置にもゆとりが生まれ、キッチン動線がスムーズになります。
キッチンの寸法は住宅モジュールとの整合を意識することがポイントです。
標準寸法を活用すればコストを抑えつつ美しく機能的な空間に仕上がります。特注サイズを検討する際は、設計費や対応範囲を確認し、施工時の調整余地を把握しておきましょう。
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