
水道の基礎知識設備設計設置基準
水道メーターの設置位置は、検針や取替作業を安全かつ容易に行うための重要なポイントです。
原則として、道路境界線に最も近い宅地側に設置され、凍結や損傷のリスクが少ない場所を選定します。
この記事では、地中・地上設置の違いや防寒対策、点検作業性を考慮した設置基準を詳しく解説します。
水道メーターは、配水管からの給水分岐部に最も近い宅地部分に設置するのが原則です。
これは、需要者の使用水量を正確に計量し、宅地内の漏水を検知するための基本的な位置となります。
さらに、検針員が安全にアクセスでき、交換作業がスムーズに行える環境であることが求められます。
・道路境界線に最も近い位置で、敷地内に設置
・検針・交換の作業が容易なスペースを確保
・損傷・凍結・雨水流入などのリスクが少ない場所を選定
一般的に水道メーターは地中設置が基本ですが、敷地条件や建物構造によっては地上設置が採用されることもあります。
それぞれの特長と注意点を以下にまとめます。
戸建住宅や屋外配管では、メーターボックスを地中に埋設するのが一般的です。
凍結や外部損傷を防ぐ効果がありますが、排水構造や高さ調整を誤ると、雨水が溜まりメーターが汚損する場合があります。
増改築や地下埋設が困難な場合には、地上にメーターボックスを設置することも可能です。
ただし、外部衝撃・凍結・直射日光への対策が必須です。
防寒カバーや保温材、金属ガードを使用し、外力による破損を防ぎます。
設置場所の選定にあたっては、計量精度の確保だけでなく、検針・メンテナンス・安全性を考慮します。
雨水や汚水が流入しない、障害物のない環境であることが望ましいです。
・メーター周囲に常に作業可能なスペースを確保
・障害物(植木鉢・フェンス・機器)を避ける
・地盤沈下・舗装改修などの影響を受けにくい位置に設ける
寒冷地では、地表面に近い位置の水道メーターが凍結・破損する恐れがあります。
そのため、設置深さを凍結深度より深く設定し、断熱材や防寒カバーを併用することが推奨されます。
・メーターボックスの取付け深さを地域の凍結深度に合わせる
・発泡ポリスチレン(EPS)や断熱パネルで保護
・外気侵入を防ぐ蓋構造(パッキン付き)を採用
水道メーターは検針や交換が定期的に行われるため、点検作業が容易な位置に設置することが求められます。
また、検針員が足元や姿勢を崩さずに作業できる高さ・位置に設けることも大切です。
・作業時に腰をかがめず確認できる配置
・段差や傾斜の少ない安全な設置環境
・交換スペース(前後200mm以上)を確保
水道メーターの設置位置は、計量の正確性と保守のしやすさを両立させるために慎重な選定が必要です。
原則として敷地の境界近くに設置し、地中または地上のいずれの場合も、凍結・損傷・汚染を防ぐ工夫を施すことが重要です。
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